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アポスティーユの素:日本語の表現を考える

アポスティーユの素:和文翻訳のテクニック(表現を改めることについて考える)



和文を翻訳するには、ちょっとしたコツがあります。

今回は、表現について考えます。

表現を改める



日本語では、しばしば、四文字熟語等の難しい語句が、用いられることがあります。しかし、英語には対応するものがあるとは限りません。

このため、熟語等の難しい語句の意味をかみ砕いて、英文に翻訳しなければいけません。



1.難しい語句について

  (1)熟語等(その1)

    例文 :運動のし過ぎは、有害無益だ。

    翻訳例:Too much exercise does you more harm then good.

        Too much exercise is bad for the health.

        If you take too much exercise, it’ll be harmful to you.

    解説 :「有害無益」という一見難しそうに見えた熟語が、is bad for the healthというごく簡単な英語で表現できます。

  (2)熟語等(その2)

    例文 :彼は免職になった。

    翻訳例:He lost his job.

        He fired his job.

        He dismissed his job.

    解説 :「免職」とは、職を失うと考えることができます。

        また、状況から考えて、クビになる、解雇されるとも考えられます。

  (3)熟語等(その3)

    例文 :彼女の古銭収集歴は10年余りだ。

    翻訳例:She has been collecting old coins for about ten years.

        She began to collect old coins about ten years ago.

    解説 :「収集歴」とは、集めていると考えることができます。

  (4)修辞的表現等(その1)

    例文 :駅から会社まで時間がかかることが多いのが悩みの種だ。

    翻訳例:The trouble is that it often takes a long time to get to the company from the station.

        The problem is that it often takes a long time to get to my company from the station.

    解説 :「悩みの種」は、困ったこと、または、問題と思いつけば、簡単です。

  (5)修辞的表現等(その2)

    例文 :彼はひどく早口なので、聞き取るのに一苦労する。

    翻訳例:The trouble is that he speaks too fast for us to follow.

        The problem is that he speaks too fast for us to follow.

        He speaks so fast that we have difficulty understanding what he says.

        He speaks so fast that we have difficulty in catching what he says.

    解説 :「一苦労」も、困ったこと、または、問題と思いつけば、簡単です。

  (6)修辞的表現等(その3)

    例文 :明日何が起こるかは誰にも言えたものではない。

    翻訳例:No one can tell what will happen tomorrow.

        Nobody knows what is going to occur tomorrow.

    解説 :「悩みの種」は、言うことができない、または、知らないと考えることができます。

  (7)修辞的表現等(その4)

    例文 :私たちには、彼女の言わんとするところが、いまひとつわかりかねます。

    翻訳例:We cannot quite understand what she means.

        We can hardly follow what she is trying to say.

    解説 :「いまひとつわかりかねます」は、理解できないと考えることができます。




2.平易だが直訳できない表現について

  (1)慣用的表現等(その1)

    例文 :今日の午前10時に電話があった。

    翻訳例:There was a telephone call at 10 am today.

    解説 :「電話があった」とは、電話機そのものではないことは明白です。

  (2)慣用的表現等(その2)

    例文 :最近70歳以上の人が増えてきた。

    翻訳例:Recently the number of people over seventy has increased.

        Lately people over seventy have increased in number.

    解説 :「人が増えて」とは、人数が増えたであることがわかります。

  (3)比喩的表現等(その1)

    例文 :これが北に走っている道です。

    翻訳例:This is the road which runs north.

        This it the road which goes north.

    解説 :道が「走る」ことはありませんが、英語でもよく似た表現があります。

  (4)比喩的表現等(その2)

    例文 :その鉄道は時速100キロで走りました 。

    翻訳例:The train traveled at 100 kilometers per hour.

    解説 :日本語は上の例と同じですが、英語では、速度を表すときにrunは、あまり用いられません。

  (5)比喩的表現等(その3)

    例文 :感情に走ってはいけません。

    翻訳例:You must not let your emotions rule you.

        You must not let your feelings control you.

        You should not allow your feelings to influence you too much.

    解説 :「感情に走る」は、英語の発想では、感情があなたを支配する、感情があなたを抑制する、あなたに影響を与えると考えます。

  (6)擬人化表現等(その1)

    例文 :台風が襲った。

    翻訳例:The typhoon came.

        The typhoon arrived.

        The typhoon hit.

    解説 :「襲う」は、英語の発想では、人とモノにしかできません。

  (7)擬人化表現等(その2)

    例文 :秋が訪れた。

    翻訳例:Autumn came.

        Fall arrived.

    解説 :「秋」は、英語の発想では、訪問できません。

 
 
以上、表現について考えてみました。 



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