特定技能「宿泊」はどんな就労ビザか
特定技能「宿泊」はどんな就労ビザか
はじめに
ホテル・旅館業界の高齢化、人材の不足が叫ばれて久しい今、外国人材の採用が注目されています。
外国人を採用する一つの方法に、この特定技能「宿泊」があります。
以下で、その内容を詳しく見ていきます。
この記事の信頼性
はじめまして。
私は、大阪で開業して、10年超になります(2019.11.25現在)。
開業してから、仕事の9割が外国人関連でした。
ビザの申請、帰化、外国人の開業支援、外国人の就職支援などです。
おかげさまで、入国管理局への申請件数が1000件を超えることができました。
もともと、社内SEだった私は、お客様の他愛ないお話を伺うことが好きです。
このため、お客様の要望に沿った申請ができたと思っています。
そして、これが、たくさんのお客様に仕事を頼んでもらえた理由だと思っています。
もちろん、法科大学院卒業後も、関連法令の勉強も続けてきました。
積み重ねた知識と経験で、この記事を書かせていただいています。
誰が雇えるか(雇用主)
都道府県知事より、
旅館業法2条2項の「旅館・ホテル営業」の許可を受け
いわゆるファッションホテル(風俗営業法2条6項4号の「施設」)に該当しない
施設を運営するものです。
「旅館・ホテル営業」とは、宿泊料を受けて人を宿泊させる営業をいい、宿泊とは、寝具を使用して施設を利用することをいいます。
具体的には、
ホテル、駅前旅館、温泉旅館、観光旅館、割烹旅館、民宿などが挙げられます。
但し、山小屋、ユースホステル、カプセルホテルなど簡易宿泊所にあたる施設は該当しません。
どんな仕事ができるか(仕事内容)
仕事は、宿泊施設におけるフロント、企画・広報、接客及びレストランサービス等の業務です。
あわせて、宿泊業に従事する日本人が通常従事することとなる、館内販売や館内備品の点検・交換等の関連業務も二次的に行うことができます。
ただし、いわゆる「接待」にあたる業務に就くことはできません。風営法2条3項の「接待」である「歓楽的雰囲気を醸し出す方法」による対応はできないこととなっています。
誰が何年働くのか(在留資格)
在留資格「特定技能(宿泊)1号」を有する外国人です。
期間は、在留資格取得後5年が上限です。
この在留資格「特定技能(宿泊)1号」は、
試験合格者
が申請できます。
試験の詳しい日程はコチラをご覧ください。
雇用人数の制限はありません。
どのような準備が必要か(事前準備)
1.宿泊分野における特定技能協議会の構成員となること
構成員になるための必要書類は現在未定です。
2.登録支援機関との契約(または、支援体制の準備)
登録支援機関とは、雇用した外国人(特定技能(宿泊)1号)の支援を請け負う機関のことです。この支援には、住民登録や銀行口座の開設など生活をするうえで必要な支援を雇用する外国人が十分に理解できる言語で行うものが含まれます。
現在の登録支援機関は、コチラから確認ください。
雇用する施設が直接、行うこともできます。
3.雇用する外国人への事前ガイダンス
在留資格「特定技能(宿泊)1号」を得るために、事前に雇用する外国人への説明を行うことが必要です。
説明内容は、労働条件から苦情の申し立て方法等、多岐にわたります。
説明は、スカイプなどインターネットを使用して行ってもかまいません。ただし、雇用する外国人が十分に理解できる言語で行う必要があります。
4.雇用する外国人の住居の準備など支援計画の策定
雇用する外国人に対し、入国手続きから入国、就労する間、どのような支援をするのか計画を立てます。
具体的には、上の事前ガイダンスの計画や、出入国時の送迎、日本での住居等の用意の支援、銀行口座の開設の支援、携帯電話の契約の支援等が挙げられます。
等が必要です。
どうやって就労ビザ(在留資格「特定技能(宿泊)1号」)を取得するのか
雇用する外国人の資料と
雇用先の資料を合わせて、出入国在留管理局に書類を提出します。
在留資格「特定技能1号」の必要書類は、詳しくは、コチラをご覧ください。
条件が適合すれば、
海外から雇用する外国人を呼び寄せする場合は、在留資格認定書の発行が、
日本に雇用する外国人がいる場合は、在留資格変更許可が
なされます。
2019.10.15現在
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